怠惰に稼ぎ、勉強をし、ヨガをし、好きな事をしてもっと怠惰に稼ぐ

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(写真: 星のや富士でのバカンスのシーン)

「怠惰」という言葉は西方教会の七つの大罪の一つでもあるように、非常に邪悪なふるいまいと認識される事が多いが、

一方で「プログラマの三大美徳」怠惰 – 短気 – 傲慢は

エンジニアに必要とされる効率や再利用性の重視処理速度の追求品質にかける自尊心を言ったものである。

僕はone of エンジニアとして、またビジネスを行う者としてこの言葉に重きを置いている。

2010年に日本語版が発売されて国内でも話題になったシカゴを拠点する中規模ベンチャーBasecamp(旧: 37signals)

の仕事の哲学を扱った「小さなチーム、大きな仕事 - 37シグナルズ成功の法則」は当時話題に(少なとも僕の観測する限り相当)なった。

小さなチーム、大きな仕事とは何だったのか

僕なりの要約をさせてもらうと、

Basecampは自己資本、未上場で社員も50人前後でシカゴをベースとしシリコンバレーにサテライトオフィスを持つ事もディスラプトもユニコーンも目指していない。一方で利益を数百万ドル規模で生み出している企業だ。 彼らは自らのことを「退屈に見える企業だろ?」と卑下するがディストラプトしなくても作り出したプロダクトは確実にユーザーに価値を届けているし(アプリBasecampのユーザーは300万人超)喜ばれている、

何より通勤は人生の無駄と言い切りリモートワークを推奨する事に代表される働き方や社員への還元は(詳しくはこちら )とてもユニークで興味深く彼らとユーザーはそれで満足であると誇らしげに言う。

また彼らが生み出したRuby on Railsは間違いなくWeb 2.0を牽引してきたし(TwitterやGrouponらが創業から使用)しその周り生まれたgithub(これもrails製)などのossコミュニティは今のwebや技術を牽引している。

この本はそんなBasecampの仕事哲学を「計画は予想にすぎない」、「まずは作り始めよう」、「外部の資金は最終手段」のようなステートメントに分け噛み砕いで記してくれている。

以上が要約となる。

こういったBasecampの価値観に共感する人間が集まって僕らは東京をベースにちょうど一年前2015年冬に http://aisaac.in/ を立ち上げた。

より小さなチームでより大きな仕事を行うために。

僕らは彼らの哲学を参考にこの一年間、新しい働き方に関して色々試行を行なってきた。

実際に機能しないものも多くあったが成功体験は多かった。Basecamp風に言わせると失敗より成功の何倍も価値があるからよかった。

より小さなチームでより大きな仕事をするために

僕たちはより小さくより大きな仕事をするために、そして新しい働き方に挑戦するために以下の3つの価値基準を設け好循環を生まれる事を体感した。

3月にaisaacメンバーでいったThe Farmはとてもいいデトックス施設でした。

1. 健康で文化的な環境を作るためにはお金も時間も全力で使うべき

体にいいものを食べること、運動、睡眠などに対して、とても真摯に取り組んでいる。そして、もちろんそういったものに対して、会社から積極的に支援をしている。健康オタクと言って差し支えないだろう。

僕たちは徹底した心身の健康管理(=健康オタク)が、質の高いパフォーマンスにつながると考えている。

その理念を基に、効率的に生み出した収益を社員のインプットや心身の健康管理のために還元していくことを大切にしている。

具体的な取り組みとしては

  • 昨年は3月にはフィリピンにあるデトックス施設のThe Farm、8月には北海道のリゾートを巡り今後も年2回以上の会社旅行(4泊5日)を計画中。
  • 食事代は出すので身体に良いものを食べる
  • コールドプレスジュース飲み放題
  • オフィスで自由にオーガニック食材を使って料理が作れる
  • 身体のメンテナンスのためのジム・ヨガなどの全額手当
  • 土日含めフットサルやテニスなどアクティビティの金銭的負担

が挙げられる。

完璧な心身はパフォーマンスとアイディアの源である。

そして健康に全力投球するためにはお金も時間も必要である。そこで2つ目の価値観

2. より小さく働ける環境とより怠惰に働く努力を常にすべき

長時間働く事は頑張っているのではなく、長時間働いているという事を指す。

3時間かかる仕事を1時間で終わらせ2時間昼寝をするためにメンバーも会社も全力を尽くす。

怠惰と効率のためには手を抜かない。7人のメンバーがミーティングで一堂に会すのは月一回、オフィスはあえて全員が収まらない大きさを維持している。

通勤もミーティングも直接価値を生む行為ではないので、理想は皆がベッドの上から黙々と作業をすること。(社内向けのパワポや資料は全て無駄だ)

より小さく働く事は、怠惰にお金を稼げる事はその分のリソースを健康に投資し良い循環を産む事にもなるし

なによりも人生で最も変えがたい時間を生んでくれる。

具体的な施策としては

  • 週4(月、火、木、金), 8時間労働。 水曜日は副業や勉強など好きな事に充てて良い。
  • 有給は取り放題(ルールただ一つ、周りに迷惑をかけない事)
  • 完全フレキシブル、完全リモート推奨
  • 会議やmtgと呼ばれる物は月に開いてせいぜい一回

とにかく個々人が実力を持って粒で疎結合に動けるようにする。

この事は多くの組織にとっても理想だし掲げられてる事が多いが、僕らは徹底をしている。経営者やチームマネジメントの観点から言うと少し恐ろしい事であるし、パフォーマンスが劇的に改善したとは言い難い。ただ僕たちはこの働き方が正しいと思っているし、パフォーマンスを改善するための施策も着々と行い、実際に改善していっている(他の記事でその取り組みは紹介したい)。

3. 大学のラボのように会社のリソースを使って好きな事をするべき

これが一番難しく大きな仕事をするには一番大切な事。

2.を究めて、小さく働く環境を作ったら好きな事に全力にリソースを投入しよう。

自分が好きだったりやってみたいものに対してとにかく始められる環境は大事だ。

本やオンラインでのリファレンスでインプットをしてもいいし、オープンソースへの貢献や作りたいサービスを作るのもいい。

そういった経験がもっと怠惰に働く力をくれるはずだろう。

作りたいプロダクトがあれば作ってしまおう。時間さえあれば必要なものは意外と少ない。パソコンとコーヒがあれば不足はないだろう。

そういった思いつきが会社を時には大きく前進させる。

会社としてはサーバーは自由に使ってもらっていいし何か経費が必要なら基本的にnoと言った事はない。経営的に回収の見込みがなくとも福利厚生の一環とさえ考えとにかくやりたいことへの制約を取り払っている。

 

まとめ

僕らこの一年、とにかく効率良くお金を稼ぎ、ヨガと本と思いつきの実現に時間とお金を費やした。

実際そこから多くのプロダクトが生まれては死んでいる。

そんな中の数個は今では非常に強力な資金源(ヨガ代と本代)となっている。

それを元に僕らはもっと怠惰に働いて好きな事に投資する。

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Rubyコミッター、プログラミング言語Hilbertの作者

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